5分で読めるブックレポート

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「思考法」「IT」「事業開発」における基礎知識の本を3日に1冊要約して感想をのせていきます。

「マッキンゼー流入社1年目ロジカルシンキングの教科書」大嶋祥誉

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著者:大嶋祥誉

現:センジュヒューマンデザインワークス代表取締役上智大学国語学部卒業。米国デューク大学Fuqua School of Business MBA取得。米国シカゴ大学大学院人文科学学科修士課程修了マッキンゼー・アンド・カンパニーでは、新規事業のフィージビリティスタディ、全社戦略立案、営業戦略立案などのコンサルティングプロジェクトに従事。その後、ウイリアム・エム・マーサー、ワトソンワイアットグローバル・ベンチャー・キャピタル、三和総合研究所にて、経営戦略や人材マネジメントへのコンサルティングおよびベンチャー企業支援に携わる。

 

 

論理思考は難しくない!

本物の論理思考とは、「クリティカルに考え(深い洞察による自分の考えを持ち)、ロジカルに展開する(わかりやすく伝える)こと」。

論理思考の3ステップ

  1. 前提を自分でちゃんと確認する
  2. 深く根拠を調べて伝える
  3. 自分だけの深い意見を持つ

 

クリティカルに考える

クリティカルな思考の3つの基本姿勢

  1. 目的は何かを常に意識する
  2. 思考パターンの枠を意識する
  3. 問い続ける(So What? Why so?)

 

クリティカルな思考を鍛える7つの習慣

  1. 身近な人にあえて「具体的に」話す
  2. 人の意見に「乗っかる」のをやめる
  3. ニュースの見出しから「別のこと」を考える
  4. 衝動買いの前に考える
  5. 事実と意見を区別する
  6. ソクラテスになってみる(全ての発言に問いを立ててみる)
  7. 言葉の曖昧さに甘えない

 

ロジカルに展開する

ロジカルにわかりやすく展開するときの3つのポイント

  1. 論理にモレがないか(広がり)
  2. 論理が深掘りされているか(深み)
  3. 論理に筋が通っているか(飛躍)

 

ものごとの「思考法」で立ち止まった時にヒントとなるもので「演繹法」と「帰納法」がある。

演繹法」を使う

演繹法の流れ

  1. 前提ルール(大前提)
  2. 調査観察(小前提)
  3. 結論行動

演繹法の例

  1. 雨の日は電車がよく遅れる(前提ルール)
  2. 今日は朝から大雨だ(調査観察)
  3. いつもより早めに家を出よう(結論行動)

演繹法」では、何を「前提ルール」「調査観察」に持って来るかで「結論行動」が全く異なってくる

 

帰納法」を使う

帰納法の流れ

  1. 複数の事実・状況
  2. 類似性の調査観察
  3. 推論(結論)

帰納法の例

  1. コンビニ各社のいれたてコーヒーが人気(複数の事実・状況)
  2. 異業種の店舗でも、いれたてコーヒーを提供し集客がアップ(類似性の調査観察)
  3. いれたてコーヒーが集客の武器になる(推論(結論))

世の中で流行っている「複数の事実・状況」に類似性があるのではないかと「類似性の調査観察」をする意識を常に持つことが「推論」を導き出すときに重要である。

 

クリティカルに発想する

 発想そのものから「クリティカル思考」を行うために、たくさんのアイデア発想法を使って発想をもっと深くすべき。

 

「等価交換法」を使う

等価交換法の流れ

  1. 対象となるテーマを設定する
  2. その対象と等価なものを探す
  3. 等価なものにテーマを置き換えて、そこから発想してみる
  4. 3で出てきた発想を使って、元のテーマについて考える

等価交換法の例

  1. 結婚式の二次会の司会(テーマ)
  2. 素人が出題するバラエティ番組(等価)
  3. 素人がクイズを出すと予測不可能で面白い(発想)
  4. 二次会参加者に自分のことを当てさせるクイズをしてもらい、司会の負担を軽くしつつ盛り上げる(元のテーマからの発送)

 

ひとりブレストをしてみる

ブレストの5つのルール

  1. 適切な質問を設定する
  2. どんな考えやアイデアも批判せず結論を出さない
  3. ざっくりした発想でもなんでも自由
  4. 完成度や質よりも量をたくさん出す
  5. 出てきた考えや発想を使ってさらに発想を展開させる

最終的にはブレストの目的やテーマと照らし合わせ、アイデアを絞り込み、「具体的検討」まで行う。

 

「シックスハット法」を使う

6種類の色の帽子を被って、6パターンの思考を行う。

  1. 白【客観的思考】数字やデータ、信頼できる情報をもとに考える
  2. 【直感的思考】感情や感覚、直感的な発想をもとに考える
  3. 【否定的思考】課題やリスク、損失などを持ちに考える
  4. 【肯定的思考】評価できる点やメリットなどをもとに考える
  5. 【創造的思考】革新的なこと、これまでにないものをもとに考える
  6. 【プロセス管理思考】全体を見渡し実現性をもとに考える

自分以外の人の思考になりきることで、自動的に自分の固定観念や思考パターンを打ち破ることができる。

 

クリシン+ロジシンで独創的な飛躍をする

クリティカルな思考を働かせて「自分の考え、課題テーマ」を見つけるだけでは「いい考え」で終わってしまう。「いい考え」をロジカルな思考を使って「正しく実行し結果を出す」までやって、初めて評価される。

実行する前の時点で、これから実行することを「根拠に基づいて納得できるこプロセス」として示すことが必要。

 

シナリオ分析をしてみる

シナリオ分析の流れ

  1. プランを実行した場合のシナリオを作る
    • うまくいった場合、うまくいかなかった場合の最低2パターン作る
    • 通常は、4パターン以上考える
  2. 起こりそうなことへの対策を想定する
    • 各パターンの起こりうること一つずつに対策を考える
  3. 緊急度と重要度を想定しておく
    • 想定した対策をマトリックスに当てはめる
    • 緊急かつ重要なものから手を打つ

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感想

この本を読んで、ロジカルシンキングへの捉え方が少し変わった。ロジカルシンキングて聞くと、フレームワークを使って、誰がやっても同じような思考の流れで、似たアウトプットが出るイメージがあったけど、この本を読んで、「自分にしかできないクリエイティブな発想や仕事を生み出すもの」としてロジカルシンキングがあるように感じた。

 

あと、クリティカルな思考を鍛える方法の一つの「身近な人にあえて「具体的に」話す」が自分には特に足りてないと思った。

「あー今日眠いなー」って言うんじゃなくて、「食後だから、すい臓からインシュリンが分泌され、血糖値が下がる時の副作用で眠気を感じる」って言おうと。。

友達減らしてまでロジシンつけようと思います。ヽ( ・∀・)ノ