「マッキンゼーが予測する未来」リチャード・ドップス など
著者
リチャード・ドッブス(Richard Dobbs)
オックスフォード大学卒業。在学中にフルブライト奨学生としてスタンフォード大学でも学んだ。マッキンゼー入社後、ハイテクから、石油、銀行、ユーティリティーといった幅広い業界のクライアントへのコンサルティングを行ってきた。
ジェームズ・マニーカ(James Manyika)
電気およびロボット工学博士号をオックスフォード大学で授与され、またオックスフォードで学ぶ優秀な学生に与えられるローズ奨学金の受領者でもあった。1994年以降、マッキンゼーのシリコンバレー事務所をベースとし、世界中のトップ・ハイテク企業の多くの経営者に助言を与えてきた。
ジョナサン・ウーツェル(Jonathan Woetzel)
1985年以来、中国をベースにコンサルティングを行っており、マッキンゼーの中国プラクティス研究グループの共同創設者の一人である。マッキンゼーの都市発展特別活動グループのリーダーであり、非営利シンクタンク「中国都市部活動グループ」の共同委員長を務めている。
4つの破壊的な力
上海を超えて
世界の経済的重心が移動している。1世紀から以後1500年間、インドと中国が地球上の経済活動の2/3を占め続けていた。次に、1950年代から3世紀にかけて、重心はヨーロッパに向かって移動。そして北米へと向かった。2000年から25年間で、中国、インド、その他新興国の隆起によって、世界経済の重心は元に戻ることになる。
2025年までには、世界中の新興国で都市化が進み、各国で歴史上最大の、人口移動が起こる。
氷山のひとかけら
かつては難攻不落の参入障壁を気づいていると思われたビジネスモデルが短期間のうちにひっくり返されてしまうことが 、技術の進歩により起こっている。今後イノベーションが頻発する中で、企業経営者は、どこから競合が出現し、どこにリスクがあるのかに関して、古い仮説はバッサリと捨て去ることが必要である。
年齢を重ねる意味が変わる
アフリカ以外の全ての国が高齢化社会に突入する。加速度的に、労働力が老齢化・縮小することで、引退者の数も増加し、高齢者を支える費用が少なくなっていく。外国からの移民受け入れ拡大と言った政策変更がなければならない。
貿易、人間、金融とデータの価値
グローバル化により、多くの製品、サービス、人、情報、それに資本が、世界中へと巡っている。新興国の繁栄の拡大による破壊的な力と、インターネットとデジタル技術の普及に押され、2025年には、その流れの量は現在の3倍になる可能性がある。
しかし、世界的な相互結合が増加した結果、結合チャンネルの多様化が起こり、産業分野や国境を超えて大きなショックが発信されてしまう。例えば、ギリシャの財政破綻が、世界中に瞬時に影響を及ぼしてしまうことが挙げられる。
直感力をリセットするための戦略思考
次に来る30億人
1990年から2025年の間に世界中で30億人(中国・インドが中核を占める)が消費者層に加わる。消費者層とは、10ドル/日以上の可処分所得のある人と定義され、1990年の消費者層は、北米・ヨーロッパ・日本などの先進国の住民のみだった。
技術の普及、特に新興国の人々がインターネットに接続することが消費を後押しし、新興国の440都市だけで、現在から2025年までの世界GDP増分のおよそ50%をしめることになる。
逆回転が始まった
2000年代に多くの国を襲った急激な食料価格の高騰により、家系支出に占める食料品、飲料の割合は高まった。食料だけでなく、農産物、金属、エネルギーといった資源も2010年から2013年の間に2倍となった。新興国経済が工業化し都市化することが、資源の需要の急拡大を生み、しかも供給側では、急に供給量を増やせないため、高価にならざるをえなくかったのである。
中国とインドの合計である25億人がグローバル経済に合流した場合、どれだけ技術進歩による効率改善などの価格低減効果があったとしても、商品価格にかかる価格上昇圧力をカバーすることができない。
1つの時代の終わり
世界の総投資額は、今後10年で新興国の旺盛な投資増加により、戦後最高水準に達する可能性が高い。
シナリオの一つとしては、世界が望ましいと思う投資額と供給額のギャップは、実質金利に上昇圧力を加え、投資先案件が厳しく選別されることにつながる。その結果、資本の生産性の改善が堅調に進まない限り、世界のGDP成長の翳りに繋がってしまう。
もしくは二つ目として、世界のいくつもの中央銀行が金利を押し下げるシステムを確立させるかもしれない。
労働力供給のギャップを解消する
世界の総投資額は、今後10年で新興国の旺盛な投資増加により、戦後最高水準に達する可能性が高い。
シナリオの一つとしては、世界が望ましいと思う投資額と供給額のギャップは、実質金利に上昇圧力を加え、投資先案件が厳しく選別されることにつながる。その結果、資本の生産性の改善が堅調に進まない限り、世界のGDP成長の翳りに繋がってしまう。
もしくは二つ目として、世界のいくつもの中央銀行が金利を押し下げるシステムを確立させるかもしれない。
小魚がサメに変貌するとき
世界中で「雇用なき経済回復」が頻繁に起こる。労働力を代替する新技術や、中国・インドの労働力を活用するという新たなしゅだんが可能となり、好況時も不況時も、先進国の企業は生産性を維持するどころか、改善さえ果たせるようになってきた。
2030年には、中国労働者間にもスキルギャップが発生し、中国の若年労働者数は半減、高度なスキルを持つ労働者は2300万人不足する。
国家の政策こそ問題だ
過去のトレンドが破壊される時代において、政府と政策決定者に課されている不確実性とプレッシャーの重大さと意義深さは、企業と経営者に課される者と同じになる。
どの国家も脅威となりうるトレンドから自国を守るために、インセンティブ・規制・データの知的な活用を行い、国家も敏捷性を持って素早く対応する努力が必要となる。
感想
びっくりする新しい事実が書かれてるとかではなく、ニュース記事とかで書かれている未来予測に対してデータを使って根拠立ててある、よくまとめられた本という感想を持ちました。
あの、、、
あまりこの本に関して、感想が思い浮かびません笑
今度はちゃんと感想書きます。
あと、未来予想系の本、前にも読んだので、合わせて読むとざっくりら未来どうなるかとかイメージがより湧くんじゃないかと思います。urlだけ載せときます。
「哲学のすすめ」岩崎武雄
著者:岩崎武雄
1913年東京に生まれる。東京大学文学部哲学科を卒業。西洋哲学専攻。東京大学名誉教授、青山学院大学教授を歴任。カント、ヘーゲルを中心に近代哲学を研究。1967年没。著書としては『西洋哲学史』『弁証法』『カント』など数多く、現代新書にも『正しく考えるために』がある。
- 誰でも哲学をもっている
- 科学の限界はなにか
- 哲学と科学は対立するか
- 哲学は個人生活をどう規定するか
- 哲学は社会的意義をもつか
- 哲学は現実に対して力をもつか
- 科学の基礎にも哲学がある
- 人間の有限性の自覚
- 感想
誰でも哲学をもっている
哲学は必然的に生じてくるものである。人間は、自由によって行為している以上、どうしても行為を選びその生き方を決定する根本的な考え方を持たないわけにはいかない。この考え方がいわゆる人生観ないし世界観というものである。そしてこの人生観・世界観がすなわち哲学に他ならない。
科学の限界はなにか
科学は人生観を与えることができない。事実の問題は「いかにあるか」、価値の問題は「いかにあるべきか」とうことである。単に事実を記述するというつつしみ深い態度によって成り立っている科学は、われわれの生活を規定する人生観に置いて問題となる価値判断を導くことができない。
哲学と科学は対立するか
哲学の与えるものは価値判断の原理であり、科学の与えるものは事実についての知識である。このことがはっきり理解されれば、両者が相対立するものであるどころか、両者のうちいずれかを欠いても、われわれは具体的にどう行動して良いのかわからなくなる。
哲学は個人生活をどう規定するか
幸福感の根底に哲学がある。幸福は、わかりきったもののように見えながら、実は全く曖昧なものであり、人によって異なるものである。だから、何が幸福なのかと反省し続けなければならい。そうしなければ、享楽の対象が無数に存在する現代に巻き込まれ、快楽を幸福と決めかかってしまう。
哲学は社会的意義をもつか
哲学は社会生活を規定、政治的根底にもある。われわれが真に立派な民主主義を実現しようとするならば、われわれ一人一人が立派な世界観を持つことが何よりも重要となる。要するに、われわれがどういう哲学をもつかによって、社会は変わってゆくのである。
哲学は現実に対して力をもつか
現実は過去の歴史の積み重ねの上に成立している。われわれが、この現実のもつ歴史的重みを無視して、ただ頭の中で考えた思想で割り切ろうとすれば、それはまったく非現実的な態度であると言わねばならない。
そのように現実の重みを凝視すると同時に、現実をいかなる方向に導いてゆくべきかという理念をもつべきではないだろうか。その理念を与えるものが、世界観・哲学に他ならない。
科学の基礎にも哲学がある
人文科学や社会科学において、無数の事実を全てそのまま捉えるということはできない。事実の中から学問的研究にとって重要であるかどうかで事実を選び出している。「重要である」と判断するということは、一つの価値判断ではないのだろうか。そうすれば、事実判断もその根底において、価値判断というものに結びついてくる。
人間の有限性の自覚
人間が経験を超えたものを認識することができると考えられていた形而上学から、経験によって示される現象の姿を探求する科学への移り変わりという思想史の展開は、人間の有限性の自覚の進展である。
科学が人間の有限性の自覚によって成り立っているということを忘れなければ、人間のもつ生命に見失われた価値の基準というものを再び見いだすことができるのではないだろうか。
感想
僕の尊敬する方が哲学について語られてて、その言葉にすごく納得しています。「哲学書を読むことは、インプットだけじゃなく、自分の考えや生き方を照らし合わせて対話することだ。インプットだけじゃなく同時にアウトプットもしながら読み進めることができる。」みたいな感じのことを言われてたと思うw
確かに!!ってなって。。
実際自分もこの本読みながら、この内容に対しては自分はどう考えてるっけ?って知らないうちに自分の考えとその内容とを擦り合わせていました。
ビジネス関係とか実用書とか読むのもいいけど、時々哲学書読んで、過去の自分を振り返って、未来の自分の生き方を考え直すことって大事だなと、毎日朝1時間本読みながら思ってました笑
満員の通勤電車の中、目の前でイライラしてるサラリーマンに本のタイトルを見せつけるかのようにこの本を読むのは爽快でしたね。
「ジョブ理論」クレイトン・M・クリステンセン
著者:クレイトン・M・クリステンセン
ハーバード・ビジネス・スクールのキム・B・クラーク記念講座教授。9冊の書籍を執筆し、ハーバード・ビジネス・レビュー誌の年間最優秀記事に贈られるマッキンゼー賞を5回受賞。イノベーションに特化した経営コンサルタント会社イノサイトを含む、4つの会社の共同創業者でもある。「最も影響力のある経営思想家トップ50」(Thinkers50、隔年選出)の2011年と2013年の1位に選出。
ジョブ理論の概要
ミルクシェイクのジレンマ
ジョブ理論の中核は、顧客がなぜ特定のプロダクト/サービスを生活の中に引き入れるのか、その理由を説明することである。顧客がプロダクト/サービスを引き入れるのは、彼らにとって重要なジョブが発生し、まだ満たされないときに、それを解決する。このなぜを理解するかどうかが、あるイノベーションは成功し、別のイノベーションはそうでないのかの分岐点となる。
プロダクトではなく、プログレス
ジョブの定義は、「ある特定の状況で顧客が成し遂げたい進歩」である。顧客のジョブを完全に理解するには、ある特定の状況で顧客が成し遂げようとしている進歩を、機能的、社会的、感情的側面も含めて理解し、さらに顧客が引き換えにしてもいいと考えているものを理解しなければならない。
埋もれているジョブ
自社製品を雇用して顧客が片付けようとしている本当のジョブを理解していない企業は、「ひとつですべてを満足させる」万能の解決策に惹かれがちで、結局誰も満足させることができない。ジョブのレンズを通して顧客を見ると、競うべき本当の相手が見えてくる。思いもしなかった他分野の商品がライバルとなることが多い。
ジョブ理論の奥行きと可能性
ジョブ・ハンティング
ジョブの理解を深める方法として、ジョブ・ハンティングの戦略を寝ることも有益であるが、その際に最も重要なことは、どの技法を使うのではなく、どういう質問をするのか、そして答えとして得られた情報をどうつなぎ合わせるかにある。ほとんどの企業は、既存顧客の理解を深めようと大掛かりな市場調査を行うが、ジョブについての重要な知見は、あなたのプロダクトも他社のプロダクトも買っていない無消費者を調査することで得られることが多い。
顧客が言わないことを聞き取る
顧客が新しいプロダクトを雇用する前に、それと引き換えに何を解雇する必要があるかを理解することを、企業は十分に考察していない。何かの雇用の裏では常に何かが解雇される。顧客の状況や、悪戦苦闘の時間、不完全な体験、それらに伴うストレスを詳細に記述した、一種のストーリーボードを描くことによって、ジョブの理解を深めることができる。
レジュメを書く
顧客のジョブを充分に理解したら、次のステップはそれを完璧に片付ける解決策を生み出すことである。ジョブの解決sかうは、中核のプロダクト/サービスだけで成り立つ訳ではない。顧客があなたの解決策を雇用し、他社の解決策を解雇する際に直面するであろう障害物を乗り越えられるように、購入及び使用に伴う体験を慎重にデザインしておかなければならない。
「片付けるべきジョブ」の組織
ジョブ中心の統合
顧客のジョブを中心にプロセスを統合することには価値があるものの、ほとんどの企業の場合、効率を上げることや、特定の機能を使って狭い範囲の成果を達成することを目的としている。ジョブを中心にしたプロセスの開発と統合を推進するうえで強力なタコとなるのは、顧客のジョブを解決することに沿った新しい尺度に基づき、成功を測ることである。
ジョブから目を離さない
顧客のジョブへのフォーカスを逸らそうとする要因で最も影響力が大きいのは、マネージャーがデータの3つの誤謬に陥ることである。
- 能動的データと受動的データの誤謬
- 前者はジョブの奥深い複雑さを特色づけるデータ、後者は業務に関係したデータ
- 受動的データを重要視し続ける代わりに、受動的データを生成し始め、その見かけ上の客観性と精密さに誘惑されやすい
- 見かけ上の成長の誤謬
- 企業が大きな投資を行うとき、プロダクトの数を増やしたり、解決するジョブの種類を広げたりするが、その見かけ上の成長は、中核のジョブを丁寧に解決していく状態とは正反対に位置する。
- 確証データの誤謬
- 既存のビジネスモデルに合うようなデータをマネージャーが生成し始める
ジョブを中心とした組織
多くの企業が掲げる広範で抽象的なミッションとは異なり、企業の存在理由であるジョブを充分に考察し表明することには、人を鼓舞する力があり、同時に実用的でもある。
ジョブを明確に定義し、そこにフォーカスできる組織は、4つの恩恵を受ける。
- 意思決定の分散化
- 資源の最適化
- 意欲の向上
- 適切な測定能力
ジョブ理論のこれから
ジョブ理論とともにイノベーションの仕組み、すなわちイノベーションが成功する本当の理由がわかれば、あなたの努力を運任せにする必要はなくなる。「顧客が雇用したがる」とあらかじめ予測できるプロダクト/サービスに穴tなお時間とエネルギーと資源を注ぎ込むのである。
感想
多分、起業とかビジネス作ることに興味ある人なら、1回は聞いたことあるであろう「イノベーションのジレンマ」という本を書いた著者の本でした。僕は聞いたことあるだけで、呼んだことはないです。「破壊的イノベーション」って言葉をつくった人とも知りませんでした笑
自分がゼロから何かプロダクトをつくった経験がないから、自分のことに照らし合わせたマシな感想は今回言えません。。でも、今、年内には作ろうと思っているwebサービスがあって、その作り込みにはすごく役立つと思う。そう考えながら並行して読み進めてました。
最後に、イノベーションとか興味ある人には、ほんとオススメだと思います。「ビジネスしたことないくせに、ビジネス書ばっか読んで、、まずは働け」って言われることも度々あるけれど、背伸びして本読んでもいいと思うし、読みたい本を読むのが一番タメになるし。この本は背伸びして、自分が今からビジネスつくるつもりで読むと内容に集中して読めると思います!!!
「多動力」堀江貴文
著者:堀江貴文
1972年、福岡県生まれ。SNS media&consulting株式会社ファウンダー。現在は宇宙ロケット開発や、スマホアプリ「TERIYAKI」「755」「マンガ新聞」のプロデュースを手掛けるなど幅広く活動を展開。有料メールマガジン「堀江貴文のブログでは言えない話」の読者は1万数千人の規模に。2014年8月には会員制のコミュニケーションサロン「堀江貴文イノベーション大学校」をスタートした。
- 一つの仕事をコツコツとやる時代は終わった
- バカ真面目の洗脳を解け
- サルのようにハマり、鳩のように飽きよ
- 「自分の時間」を取り戻そう
- 自分の分身に働かせる裏技
- 世界最速仕事術
- 最強メンタルの育て方
- 人生に目的なんていらない
- 感想
一つの仕事をコツコツとやる時代は終わった
修行や下積みと言って、貴重な時間を「情報」を得るために使ってはいけない。オープンイノベーションにより、「情報」の価値はゼロとなる。
自分の代わりがいる限り、自分の価値は上がらない。複数の肩書きを掛け算し、レア人材になるべきである。
バカ真面目の洗脳を解け
全部自分で行い、100点を取らなければならいと思っては、大量のアウトプットをすることはできない。たまに手抜きをすることで、膨大な仕事を継続することができる。
準備にかける時間は無駄であり、見切り発車でいい。すぐに始めて、走りながら考えよう。
サルのようにハマり、鳩のように飽きよ
バランスなんて考えずに、偏って、極端に、ハマってみよう。ノーベル賞を取るような研究者や医師、大学教授は総じて、バランスを欠いた変人である。
飽きっぽい人ほど成長する。飽きるというのは、慣れて余裕が出たということで、大事なことは、飽きたらすぐに捨てることである。
「自分の時間」を取り戻そう
人生の中で「ワクワクしない」時間を減らしていこう。そのためには「やらないこと」を決めることが重要である。
「自分の時間」を生きるためには「付き合わない人」も明確にしよう。一方的に人の時間を奪う電話をかけてくる人間とは仕事はしない。
自分の分身に働かせる裏技
世の中の人間は「原液」を作る者と「原液」を薄める者に分けられる。地上波放送のようなメディアが典型的な例である。自分のツイートが炎上することで、薄められた情報がテレビが取り上げ、さらに薄められネットニュースに取り上げられる。自分が実際に動かなくても、考えや主張は自動的に生産され続け、何人もの自分が動いているのと同じことになる。
世界最速仕事術
大量の仕事をこなすために必要なのは「速度」ではなく「リズム」である。資料をチェックしている途中に電話に出て、電話が終わってからまた資料を最初から読み始めるなどしていては、時間がいくらあっても足りない。
暇な人ほど返信が遅く、忙しい人ほど返信が早い。仕事が溜まっていく人は、仕事量が多いわけではない。渋滞が起きることを当たり前と思い、渋滞をなくす「一工夫」をしていないだけである。
最強メンタルの育て方
恥をかいた分だけ自由になれる。誰も自分に興味がないから、好きなように生きて、思いっきり恥をかこう。
小利口はバカに勝てない。リーダーはバカであるから、リスクを考えずに手を挙げられる。手を挙げることで、小利口な人間が必ず手助けしてくれる。
人生に目的なんていらない
いつまでも3歳児のような好奇心をもって生きていこう。未知なるもの、新しいことに興味がなくなったときに老いが始まるのである。
今を楽しむことだけが全てであり、人生に目的なんてない。今生きている瞬間をワクワク過ごすことで、「想定の範囲外」の新しいアイデアが次から次へと浮かび、毎日がさらに面白くなる。
「多動力」こそ、自分であり続けるための最大の原動力である。
感想
ホリエモンのtwiterをフォローしていて、この本のことを自分ですごいリツイートするから読んでみました。電話をとるな、とか一見極論に聞こえるような言葉でも、その言葉の本質を考えると納得できるものばかりで、なるほどーと思いながら、かつスラスラ読める本でした。
就活で僕はホリエモンとおんなじようなこと言ってたなとも思いました。将来の目標を必ずと言っていいほど面接で聞かれたんですけど、「ない」と答えて、「新しいことに何度も挑戦し続け、ワクワクして生きていきたい」とこの言葉通りに返してました。この本が出版されたのは、僕の就活終わってからなんでパクっていないですよ。偶然、ホリエモンとおんなじこと言ってたんですね、はい。
常にワクワクして生きろと書いてあったので、自分に今が楽しいか質問してみるけど、その答えは「楽しい」ですね!!このブックレポートを書いている今ですらめちゃ楽しい!陰キャでははい。最初はこの読書と要約は自分の勉強のためだったんですけど、今は本読まないとなんかムズムズするから、このブックレポート続けている自分かっこいいからが理由です。後半少しナルシ入りましたが、正直に言うとその二つがモチベというか欲求みたいになって読んでます。その二つをこの読書で叶えらえているので、今は楽しいし、ブックレポートのpv数がどんどん伸びてく未来を想像してワクワクしてます笑
最近1週間でpv数が一日で70超える日があったり、facebookでシェアしてるにもかかわらず、普通の検索からのこのブログへの流入が7割だったりします。自分のfacebookの拡散力の弱さ(人脈の薄さ)が露呈されてますが、それでも人に読んでもらっているのは嬉しいですね。とは言っても、pv数増えれば儲かるとかアフィリエイトは一切やってないので、ふつーに要約ぼちぼち続けて行こうと思いまーす。
「人工知能は人間を超えるか」松尾豊
著書:松尾豊
1997年、東京大学工学部電子情報工学科卒業。
2002年、同大学院博士課程修了。博士(工学)。同年より産業技術総合研究所研究員。
2005年よりスタンフォード大学客員研究員。
2007年より現職。シンガポール国立大学客員准教授。
専門分野は、人工知能、ウェブマイニング、ビッグデータ分析。
人工知能とは何か
人工知能の定義は専門家の間でも定まっていない。作者の定義では、人工知能は「人工的に作られた人間のような知能」である。
人工知能は4段階に分けることができる。
レベル1 単純な制御プログラム
マーケティング的に「人工知能」と名乗っているものであり、家電製品などのケースがこれに当たる。
レベル2 古典的な人工知能
振る舞いのパターンが極めて多彩なものである。将棋のプログラムや診断プログラムなどがこれに当たる。
レベル3 機械学習を取り入れた人工知能
検索エンジンに内蔵されていたり、ビックデータをもとに自動的に判断したりするような人工知能である。
レベル4 ディープラーニングを取り入れた人工知能
機械学習をする際のデータを表すために使われる変数(特徴量)を学習するものである。
「推論」と「探索」の時代
1950年代後半から1960年代が第1次AIブームであった。「人工知能」という言葉が初めて登場したのは、1956年の夏に米国東部のダートマスで開催された伝説的なワークショップである。
人工知能はやがて実現するという楽観的な予測をもとに、野心的な研究が次々と行われた。それが「推論」や「探索」の研究である。有名な例としては「探索木」や「ハノイの塔」が挙げられる。
「知識」を入れると賢くなる
1980年代の第2次ブームを支えたのは「知識」である。ある専門分野の知識を取り込み、推論を行うことで、その分野のエキスパートのように振る舞うプログラムである「エキスパートシステム」が開発された。
しかし、知識の数が増え、ルールの数が数万となると、互いに矛盾したり、一貫しなかったりして、知識を適切に維持管理する必要が出てきた。さらに、専門知識だけでなく、より広い範囲の知識を扱おうとすると、途端に知識を記述するのが難しくなった。
そうやって、再びAI研究は冬の時代を迎え、第2次ブームは終わった。
「機械学習」の静かな広がり
機械学習とは、人工知能のプログラム自身が学習する仕組みである。そもそも「学習する」の根幹をなすものは、「分ける」である。うまく「分ける」ことができれば、ものごとを理解することもできるし、判断して行動することもできる。
機械学習は、大きく「教師あり学習」「教師なし学習」に分けられる。
教師あり学習
「教師あり学習」は「入力」と「正しい出力」がセットになった訓練データをあらかじめ用意して、ある入力が与えられたときに、正しい出力ができるように学習させる。
画像認識であれば、この画像はヨット、この画像は花といった具合である。
教師なし学習
入力用のデータのみを与え、データ内に内在する構造を掴むために用いられる。データの中にある一定のパターンやルールを抽出することが目的である。
全体のデータをある共通項を持つクラスタに分けたり(クラスタリング)、頻出パターンを見つけたりすることが代表的な処理となる。
静寂を破る「ディープランニング」
ディープラーニングは、データをもとに、コンピュータが自ら特徴量を作り出す。人間が特徴量を設計するのではなく、コンピュータが自ら工事の特徴量を獲得し、それを元に画像を分類できるようになる。機械学習では、何を特徴量をするかを人間が決めていた。
実は、ディープラーニングでやっていることは、主成分分析を非線形にし、多段にしただけである。つまり、データの中から特徴量や概念を見つけ、そのかたまりを使って、もっと大きなかたまりを見つけるだけである。
特徴量を学習し、特徴量からモデルを獲得する能力が、人間よりも極めて高いコンピュータは実現可能であり、与えられた予測問題を人間よりも正確に解くことができるはずである。
人工知能は人間を超えるか
2045年にシンギュラリティが起きると言われている。シンギュラリティとは、人工知能が自分の能力を超える人工知能を自ら生み出せるようになる時点を指す。人工知能は賢いものをつくり、それがさらに賢いものをつくる。それを無限に繰り返すことで、圧倒的な知能がいきなり誕生する、というストーリーである。
現時点では、人工知能が人類を征服したり、人工知能をつくり出したりという可能性はない。特徴量を見つけることと、自らの意思を持ったり、人工知能を設計し直したりすることは、天と地ほどの距離が離れているからである。
とはいえ、人工知能の可能性を過小評価してはならない。人工知能が社会のインフラになることは確実である。専門家は、ありうる最悪のシナリオを考え、その対応を列挙することも果たすべき役目と考える。
感想
人工知能の仕組みまでわかりやすく書いてあって、文系のポンコツでも読める本だった。
あと、日本は人工知能とかの研究はすごく遅れていると勝手に思っていたけど、昔は莫大な資金を投資して研究したり、研究員の多さも他国に対して大きく負けてるわけではないことがわかってびっくりした。そうはいっても、アメリカや中国に比べると、研究員の人材の取り合いには確実に負けてるとニュース記事見てては思う。。
将来、IoT進んで、ものがネットに繋がれて、データがたまり、そのビックデータで人工知能が正しい解を出せるようになることが一般的になり、生活が効率化されて、もうこの仕組みなしじゃ生きられないってなりそうって簡単に想像できた。これが人工知能が社会のインフラになるっていう意味〜と思った。
なんかそんな未来は怖い感じもするけど、昔の人からしたら、満員電車の中でみんながスマホいじってる今も怖いだろなて思う笑(個人的には、後者の方がすでに怖い笑)