5分で読めるブックレポート

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「社会人」「IT」「マーケティング」における基礎知識の本を3日に1冊要約していきます。

「人望が集まる人の考え方」レス・ギブリン

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著者:レス・ギブリン

アメリカの心理カウンセラー。人間関係のエキスパートとして知られ、人間の本質に関する深い洞察が好評を博す。

 

 

人間の習性をうまく活用する

成功と幸福を手に入れる方法

成功と幸福をもたらす最大の要素は、人間関係の技術である。人間関係の技術をしっかりマスターすれば、成功への道のりの約85%と幸福への道のりの約99%の地点に達することができる。

人間関係で大切なのは、他人とうまくやっていきながら、満足感を得ると同時に相手の自尊心を満たす方法を見つける方法である。

 

人を動かす基本的は秘訣

人間関係の4つのルール

  1. すべての人は程度の差こそあれ自分本位である
  2. すべての人は自分に最も強い関心を抱いている
  3. すべての人は自分が重要だと感じたがっている
  4. すべての人は他人に認められたいと思っている

人々はたいてい自分の自尊心を満たすために行動するから、正論を説くよりも相手の自尊心を満たす方が人を動かす上で効果的である。

 

自分の「隠れ資産」を有効に使う方法

3つの隠れ資産

  1. あなたは他人の価値を認める力を持っている
  2. あなたは他人が自分を好きになるのを手伝う力を持っている
  3. あなたは他人を受け入れて大切に扱う力を持っている

相手の重要感を満たすために最善を尽くすことによって、自分が失うものは何一つなく、得るものばかりである。

 

他人の行動と態度をコントロールする方法

前提として、すべての人は絶えず相手の行動と態度をコントロールしている。まるで鏡の前に立っているかのように、相手はあなたの行動と態度を反映する。例えば、相手を信頼していることを知らせれば、相手は自分が信頼に値する人物であることを証明しようと努めるのである。

 

相手に良い第一印象を与える方法

自分が望む「主音」で会話を始めれば、相手の行動と態度を驚くほどコントロールすることができる。自分の最初の言葉、動作、態度、があなたの「主音」となる。

自覚しているかに関わらず、あなたは他人と関わるたびに特定の舞台を設定している。あなたが相手に与える第一印象は、あなたがあなたに対していつまでも抱く「主音」となる可能性が高い。

 

友情をはぐくんで相手を味方につける

人々を惹きつける3つの条件

第1の条件 相手を受け入れる

  • 自分らしく振舞う権利を相手に与えよう
  • 他人を変える力を持っている人はいないが、相手をあるがままに受け入れることで、自分を変える力を相手に与えることができる

第2の条件 相手を認める

  • すべての人が自分を認めて欲しいと強く思っている。人はみな承認願望を持っている
  • 人を褒める時の一つのルールは、目立たない長所を褒めることである。

第3の条件 相手を尊重する

  • 相手を尊重する=相手の価値を高く評価する
  • 相手に感謝し、相手を待たせず、相手を特別扱いすることが大事である

 

相手とすぐに打ち解ける方法

相手が心を開いてくれるのを待ってはいけない。相手が友好的な態度をとってくれることを想定して自分から積極的に、相手にとって欲しい行動をとるすべきである。

感情が行為を決定するのと同様に、行為が感情を決定する。毎朝、鏡の前で微笑む練習をし、心のこもった微笑みを見せる努力をすべきである。

 

効果的な話し方で成功する

言葉で表現する能力を磨く方法

成功と幸福は、自分を表現する能力によって大きく左右されるので、常に自分の話し方を改善しなければならない。

会話上手な人になるためには、いきなり独創的な話をするのではなく、ありきたりなことから話すべきである。そして、相手に自分自身のことについて話すお膳立てをする。自分のことを話すように求められた時が、自分のことを話すタイミングである。

 

聞き上手になる方法

相手の言い分に共感して理解のある態度を示すことが、人望を集める最も効果的な方法である。しかし、相手の話をじっくりきくという単純な方法を実行している人はごくわずかしかいない。

オリバー・ウェンデル・ホームズ

 

相手の発言に興味を持っていることを示す。

  • 相手の顔を見る
  • 賛同するときは、頷く
  • 相手の方に身を乗り出す
  • 相手に質問する
  • 話しての話題に従う
  • 話し手の言葉を使って自分の意見を伝える

 

たちまち相手の賛同を得る方法

説得するとき、反対意見を持つ人を論破したくなるのが自然な衝動だが、本来の目的は相手から賛同を得ることである。プレッシャーをかけず、脅し悪戦を使わないで冷静に事実を提示することが、自分の考え方を相手に受け入れさせる最善の方法である。

 

人々にうまく働きかける

相手の全面協力を得て成果を上げる方法

相手に頼み事をしても嫌な態度をとる場合がある。産業心理学によると、相手は手伝いたいわけではなく、知力と体力の両方を働かせるよう依頼されないので、全面的に協力することができないのである。

アドバイスを求めると、相手は自分が信頼されていることを実感し、親近感を抱く。

 

人間関係で奇跡を起こす方法

落ち込んでいる、いい加減な仕事をする、付き合いづらい人は、低い自尊心のために悩んで切る可能性が高い。心のこもった褒め言葉は、健全な意味で相手の人尊信を高めて行動を改善する「奇跡の妙薬」としての役割を果たす。

褒め言葉をかける時の2つのルール

  1. 誠実な気持ちでいる
  2. 相手そのものより相手の行為や性質を褒める

 

相手を怒らせずに注意を与える方法

注意を与えることの本当の目的は、相手をおとしめることではなく、相手を向上させることである。

相手に注意を与えて成果をあげるための7つのルール

  1. 1対1で注意を与える
  2. 褒め言葉で前置きをする
  3. 相手の言葉に注意を与える
  4. 正しい方法を与える
  5. 要求ではなく、依頼する
  6. 注意は1回にとどめる
  7. 友好的に話を終える

 

感想

この本の本当のタイトルは「How to Have Confidence and Power in Dealing with People」で、日本語訳のタイトル通りの、人望の集まる考え方というより、どう人と向き合うべきかってことが心理学的に書かれていて、面白かった。

 

おそらく、人望がすでにある人はこんな本を読もうとは思わないので、多分自分は、心のどこかで人望が欲しいと思っているのだと思う。うん、思っている。もらえるなら人望欲しい笑

人望を得るためにこの本を実践しようと思うけど、当たり前の人との付き合い方しか書いてなかった。自分が当たり前と思っている、人との正しい付き合い方は、小さい頃から親に教わってきたものだから、おれの親すごいなと思った笑

多分、ほんとはおれの親はすごくなくて、正しい人との付き合い方というのは普遍的なもので、人間みんなわかっていることだと思う。これを "実践する" のが難しいだけで。お金とか一時の感情に流されたり、時と場合の微妙な条件によって、人の意思決定が左右されて、正しい人との付き合い方ができないだけだなと。人間は根本に生存欲求があるから、自分のことを第一に考えてしまうことは仕方のないことだけれど、それを踏まえて、人のことを考えて行動することが大事だと感じた。

「自助論」サミュエル・スマイルズ

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著書:サミュエル・スマイルズ

英国の著述家、医者。1812年スコットランド生まれ。当初は医者であったが、のちに著述に専念する。1904年没。

 

 

 自助の精神

「天は自ら助くるものを助く」という格言は、人生は自分の手でしか開けないと表している。人間の優越は、その人がどれだけ精一杯努力してきたかで決まる。骨身を惜しまず学び働く以外に、自分をみがき、知性を向上させ、ビジネスに成功する道はない。

 

忍耐

世に偉人と称される人間は、天賦の才など信じていない。彼らは、並みの才能にも関わらず成功を収めた人間と同じように、世間的な常識に明るく、辛抱強さをを備えている。

根気強く待つ間も、快活さを失ってはならない。快活な精神は優れた資質であり、それはどんな不幸や失望にもへこたれない力を与えてくれる。

 

好機は二度ない

偶然の成り行きで偉大な業績が生まれるためしは滅多にない。やはり、勤勉と着実な努力こそが成功に至るただ一つの安全な道である。

ジョンソンは天才的な力のことを「広い分野を包み込む大きな精神が、偶然ある特定の方向へ向けられたもの」と定義した。独力で活路を切り拓こうとする人間には、それにふさわしい好機が必ず与えられる。手近にチャンスがなくとも、彼らはそれを自力で生み出していく。

 

意志と活力

どんな分野であれ、成功に必要なのは秀でた才能ではなく決意である。あくまで精一杯努力しようとする意志の力である。この意味で、活力とは人間の性格の中心をなす力であり、つまるところ人間それ自身でもあるといえる。活力によって人は行動を起こし、精魂込めた努力を開始する。そして活力に裏付けられて初めて真の希望、つまり人生に本当の香りを添えてくれる希望が芽生える。

 

時間の知恵

ビジネスに携わる人間はよく、「時は金なり」ということわざを引用するが、正しくは「時は金以上なり」である。時間を正しく活用すれば、自己を啓発し、人格を向上させ、個性を伸ばしていける。1日のうち15分でも自己修養のために使い、苦労して得た経験、優れた思想は、保存するにも場所を取らず、どこへ持ち歩いても金がかからず、足手まといにもならない。

失われた富は勤勉によって元どおりにすることができるかもしれない。失われた知識は勉学によって補充でき、失われた健康は節制や薬で取り戻せるかもしれない。だが、失われた時間だけは永遠に戻ってこない。

 

金の知恵

「金をどのように扱うか?そのようにして金を手に入れ、貯え、使うか?」 これは人生を生き抜く知恵を持っているかどうかの最大の試金石である。もちろん、金を人間生活の第一の目的と考えるべきではない。だが同時に、物質的安定や社会繁栄の大部分が金で支えられている事実を見ると、金など取るに足りないものだとは言えないし、聖人ぶって金を軽蔑するのも正しくない。

人生の最高の目的は、人格を強く鍛え上げ、可能な限り心身を発展向上させて行くことである。これこそ唯一の目標であり、それ以外のものはこのための手段に過ぎない。最高の快楽や富、権力、地位、栄誉や名声を得たとしても、それは人生における最大の成功ではない。

 

自己修養

人間は、勉強量や読んだ本の冊数で賢くなるのではない。勉強法が自分の追求する目的に適しているか、一心不乱に勉強に取り組んでいるのか、勤勉が習慣となっているのかが重要である。

単なる知識の所有は、知恵や理解力の体得とは全くの別物である。知恵や理解力は、読書よりもはるかに高度な訓練を通じてのみ得られる。

真の教育の目的とは、他人の思想や考えを鵜呑みにしたり頭に詰め込んだりすることではない。大切なのは知力を高め、有意義な人生を送れるよう努めることである。そこでは、知識の量よりも知識を得る目的のほうがはるかに重要な問題である。

 

素晴らしい出会い

手本とは、無言で我々を教え導く名教師である。ことわざや格言も、確かに我々の進むべき道を示してはくれる。だが実際に人間を導くのは、物言わぬ無数の手本であり、生活を取り巻く現実の模範である。両親の人格が行動を通じて子供の人格に反映される所以もそこにある。

人格教育の成否は、誰を模範にするかによって決まる。我々の人格は、周囲の人間の性格や態度、習慣、意見などによって、無意識のうちに形作られる。良い規則も役には立つが、良い模範にははるかに及ばない。

 

信頼される人

立派な人格とは、人生の最も気高い宝である。人格はそれ自体が優れた身分であり、世間の信用を勝ち取れる財産である。社会的は地位がどうであれ、立派な人格者はそれだけで尊敬を受ける。

真の礼節を知る人間は、他人の意見にもよく耳を傾ける、昔から言われるように、不作法が高じると独善に陥りやすい。独善の最悪の現れが強情と傲慢である。人によって考え方が違うという事実を、我々はまず認めなければならない。

 

感想

要約してると、すごい普遍的で、いわゆる「綺麗事」が述べられている本の説明に見えるけど、その一つ一つの「綺麗事」全てに歴史上の人物の例を用いて細かく説明されている。なので、言葉の一つ一つを納得しながら読める本になっていた。

 

人格教育の話の中で、大事なのは良い規則ではなく、良い模範的な人を見つけることとあった。実際、今の自分の考えや性質は、親、小中学校・高校の先生、大学の友達、出会った社会人などの多くの人からの考えや行動から学んだことで、この人にはこれを学んだって一人ずつ言えるくらい、お手本にして自分は生きてきたなと思う。〇〇くんと自分は何が違って、〇〇くんから何を学んだかを考えている時というのは、自分ってロボットじゃなくて人間だなーと思える時間とも感じます。(友達から、マシーン、サイコパスと言われる時があるんでw)

 

自分が人にどう影響を与えるかも去年ごろから気にするようになってきてて、就活での内定先を絞る決定の基準も一つそうだった。自分が大企業A社に行って安定した生活を暮らすのか、それとも入社数年後が見えないけどチャレンジングな企業に行く人生を送るのか考えた時があった。結果として、後者を選んだが、その理由は(自分が子供を持った幸せな家庭を考えるのが好きで)、どっちの選択がいい影響を自分の子供に与えられるかなと思った時に、失敗しても先の見えない中、少しでも頑張ってる姿のお父さんが一人の人間として絶対いいでしょw 自分の子供が常に安パイは道を選択する子になったら嫌だなwと思ったからだった。

人間って個人一人一人別々の生き物じゃなくて、上の世代や周りの人間から学び、それが下の世代にも繋がっていく、人間全体によってつくられた一つの「繋がり」みたいだなーと感じてきた。

「未来に先回りする思考法」佐藤航陽

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著者:佐藤航陽

株式会社メタップス代表取締役社長。1986年福島県生まれ。早稲田大学法学部中退。大学在学中の2007年に株式会社メタップスを設立し代表取締役に就任。2011年に人工知能を活用したアプリ収益化支援プラットフォーム「metaps」を開始。これまで累計57億円の資金調達を実施し、東京、シンガポール、香港、台湾、上海、サンフランシスコ、ソウル、ロンドンの世界8拠点で事業を展開。2014年より決済サービス「SPIKE」を開始。2015年のフォーブス「日本を救う起業家ベスト10」、AERA「日本を突破する100人」に選出。

 

 

テクノロジーの進化には一本の「流れ」がある

テクノロジーの3つの本質

  1. 人間の拡張
    • 蒸気や電力も人間の動力を何万倍に拡張させたテクノロジー
    • コンピュータやインターネットは、人間の知性を拡張したテクノロジー
  2. 人間への教育
    • 人間は課題を解決するためにテクノロジーを発明する
    • 時を経るにつれそのテクノロジーは社会構造に深く組み込まれ、いつしかそのテクノロジーの存在自体が人間の行動を縛るようになる
  3. 掌から宇宙へ
    • 掌の上にあった道具は、体を離れ器具となり、室内から室外へ設置され、移動手段となり、重力を克服し、さらには地球を飛び出し宇宙へと向かっている

 

あらゆる物体に宿る知性

確実に到来が予想されるのが、あらゆる物体に「知性」が宿る世界。これは、モノのインターネット化のさらにもう一段階先の話。

 知性の発達の4プロセス

  1. 膨大な情報を蓄積する
  2. 蓄積された情報から人間が手動で改善に繋げる
  3. 蓄積された情報から人間がパターンを抽出し、そのパターンをシステムに検知させ改善に繋げる
  4. パターン認識そのものから改善のための判断までシステムが行う

単にモノがインターネットに繋がっただけでは1〜3を行うのみ。しかし、クラウド化されたAIが4までこなせれば、それはもはや「知性」。情報を送受信するだけのセンサーは、自律的に学習し行動する、知性を持ったコンピュータに変化していく。

 

すべてを「原理」から考えよ

原理に立ち返って考える

テクノロジー同様、社会システムも「必要性」が高まったために生まれた。その後、その「必要性」をより効率的に満たすことのできるテクノロジーが普及したとき、社会システムに変化が生じる。例)産業革命

 

塗り替えられる近代の社会システム

国家

国家は、領土と国民と権力を持っているが、それらは新しいテクノロジーによって変化をしていく。

例えば、領土。より効率的でよりスピーディーに資本を増やしていく方法を探していくと、経済の中心は農業や工場から、金融や情報通信などの非物質的な分野に移っていくのが必然的な「流れ」。インターネットや金融といった地理的な要素に縛られない産業が経済の中心になるほど、領土という要素の重要性は下がっている。

 

政治

ビジネスも政治も、目的はまったく一緒で、そのアプローチが異なるだけ。何かに困っている人たちのニーズを汲み取り、その解決策を提示するというプロセスは共通している。しかし、政治の世界に入るよりも、機動性も柔軟性も高いビジネスの世界で勝負した方が、結果的に早く課題解決ができるかもしれない。

インターネットの力で何千万人という国民の意見を収集し分析することができ、税金でなくクラウドファンディングを行えば、資金を集めることができる。

 

資本主義

私たちの社会は情報社会の普及とともに「貨幣」を中心として資本主義から貨幣換算が難しい「価値」を中心として社会に移行しつつある。例えば、財務諸表という、すべてがデータ化される時代の前につくられた指標だけでは、すでに正確な企業の価値を測れなくなっている。

情報を扱う企業にとって、「情報」=「価値」となる。最終的には、資本と情報の価値が逆転する世界が成立する。

 

テクノロジーは人類の敵なのか

「ロボットが仕事を奪う」に欠けている視点

テクノロジーによる効率化は、労働者にとって収入を減らす可能性があるのと同時に、消費者に対してのコスト削減というメリットももたらす。理論上は、あらゆるサービスは価格競争の末、無料に近づいていく運命にある。

このようにあらゆるもののコストが下がっていく中で、今後は労働自体の主要が減り、30年後には週休4日の未来が到来してもおかしくはない。

 

人間にとって最大の脅威は人間である

サイバーセキュリティ

今後インターネットは、家、ビル、自動車など社会の隅々にまで接続され、それらの情報が不正に乗っ取られた場合、その脅威は計り知れない。

テクノロジーの拡張の範囲が社会全体に拡がっていけばいくほど、社会に対するネカティブな影響力もまた拡がっている。

 

グローバルIT企業と政府の協働

アメリカや中国の企業のように、サービスが世界レベルのシェアを獲得した場合、そのサービスを提供する企業と国家が組めば、他国にとって大きな脅威になる。仮にアメリカ政府がSNSを運営する企業から情報を取得することが可能になれば、アメリカは世界中の個人の行動をリアルタイムで把握できるようになる。

 

戦争とロボット

ロボットは、お年寄りの介護などの方面で人類の生活をはるかに豊かにする「薬」にもなるが、一度戦争やテロなどの目的で使われれば大きな「毒」にもなりえる。

テクノロジーの人類への影響力が高まっていく以上、その負のインパクトも大きくならざるをえない。

 

未来に先回りする意思決定法

未来に先回りするために重要なこと3つ

  1. 常に原理から考える
    • 原理から考えるためには、そのシステムがどんな「必要性」を満たすために生まれたかを、歴史を踏まえて考える
    • 現在はただの「点」にすぎず、過去を踏まえた長期的な変化の「線」で考えなければならない
  2. テクノロジーの現在地を知る
    • テクノロジーが使え、そのポテンシャルがわかるだけでは意味がない
    • そのテクノロジーがなぜ誕生し、どんな課題を解決してきたかをしる必要がある
  3. タイミングを見極める
    • ビジネスの世界でアクションを起こすことは、電車に乗ることと似ている。リソースという「切符」を持ち、タイミングを読み電車に乗る必要がある
    • 遠くまで行ける電車を見抜けるかどうかは、乗客の未来を読む力に委ねられている

 

いずれくる未来の到達を早めるために

誰がいつ実現するかは最後までわからないが、何が起きるかについては、おおよその流れはすでに決まっている。人が未来をつくるのではなく、未来の方が誰かに変えられるのを待っている。

私たちにできることは、一つでも多くの不幸をなくすことくらいでしょう。いつか誰かが実現する未来だったとしても、その到来を早めることは、多くの人にとって価値のあることと言える。

 

感想

この本は、社会システムや企業の戦略などの過去の「点」を繋げて「線」としてうまくまとまめてあって、「だからこの出来事の次にこの出来事が起こったのか」 と納得しながら読むことができた。このパターンをうまく利用し、未来にも何が起きるのか考えるべきとわかった。タイトル通り「未来に先回りする思考法」が書いてあった。

 

AIによって、人間が取って代わられる話では、僕も悪いことだけではなく、その分、AIによって暮らしが豊かになるメリットの方が大きいと思う。将来、小学生の孫に「おじいちゃんが若かった頃って、人間なのに機械的な作業をやって、週5で夜まで働いてたんだね。今は週3勤務が当たり前で、残りの時間は人間らしく過ごして、趣味もできてQOL高めだよー」と子供の純粋さによるディスりを受けるのかなと思った。

でも、そんな快適な世界を孫につくれるなら、嬉しいし、そんな世界を作る仕事をしたいとこの本読みながら思った。(将来結婚できて、孫ができる前提で話をしています、一応。反論は受け付けません。)

「ゼロ秒思考」赤羽雄二

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著者:赤羽雄二

東京大学工学部を1978年に卒業後、小松製作所で建設現場用ダンプトラックの設計・開発に携わる。 1983年よりスタンフォード大学大学院に留学し、機械工学修士修士上級課程を修了。1986年、マッキンゼーに入社。  1990年にはマッキンゼーソウルオフィスをゼロから立ち上げ、120名強に成長させる原動力となるとともに、韓国企業、特にLGグループの世界的な躍進を支えた。 2002年、「日本発の世界的ベンチャー」を1社でも多く生み出すことを使命としてブレークスルーパートナーズ株式会社を共同創業。 

 

 「考える」ためのヒント

「思考は言葉によってなされる」「感情も言葉にできる」という思考と言葉の関係を強く意識し、頭に浮かぶイメージ、感覚を言葉にする。言語化に慣れてくると、自分の気持ちを苦労せずに表現できるようになる。

しかし、言語化においてもコミュニケーションにおいても、言葉の揺らぎに関しては注意が必要。例えば、「全力でやります」といった言葉は、10時〜18時までの努力を指す人もいれば、徹夜が当然という人もいる。自分や他人の言葉の正確な意味を深く理解することが重要。

 

人はゼロ秒で考えられる

時間をかければ考えが深まるとは限らない

できる人、優れた経営者は即断即決の人が多い。彼らは本当にこぐ一部で、ほとんどの人は、決断に延々と時間をかける。その差とは、「訓練の欠如」「生産性という概念の欠如」。彼らは普段から問題に向き合い、必要な情報収集も怠らない。常に感度が高く、慎重でいながら正確である。

 

究極はゼロ秒思考

ゼロ秒とは、瞬時に現状を認識し、瞬時に課題を整理し、瞬時に解決策を考え、瞬時にどう動くべきか意思決定できること。そうした思考の「質」と「スピード」、双方の到達点が「ゼロ秒思考」である。

「ゼロ秒思考」思考において、二つの勘が必要となる。

  1. 適切な判断をするために必要な情報を自分が持っているのか
    • 「ゼロ秒思考」といっても、情報が不足していればもちろん最小限の調査・情報収集が必要となる。
  2. どこからどうやって鍵となる情報をとったら良いのか
    • これがわからず、大半の人は調べすぎてしまい、判断・決断が伸びてしまう

 

ゼロ秒思考はメモ書きで身につける

「メモ書き」は、こわばった頭をほぐす格好の柔軟体操であり、頭を鍛える手軽な練習方法である。

具体的には、A4用紙を横置きにし、1件1ページで、1ページに4〜6行、各行20〜30行、1ぺージを1分以内、毎日10ページ書く。したがって、毎日10分だけメモを書く。

メモ書きの4つの効能

  1. メモを書くと、頭が整理される
    • もやっとした思いを言葉に直し、手書きし、目で確認することで、メモが外部メモリになる。頭のキャパが広がり、頭の働きが良くなる
  2. メモを書くと、自信が出てポジティブになれる
    • メモ書きによって、目の前の課題が可視化され、優先順位も自ずと明確になり、課題が速やかに解決される。この好循環により、自信とポジティブさが自然と出てくる
  3. メモを書くと、腹が立たなくなる
    • 人目を気にせず、吐き出したメモを見ることで、気分が落ち着くだけでなく、自分の状況を客観視でき、自分の落ち度も見えてくる
  4. メモを書くと、急成長できる
    • メモ書きによる、頭の整理ができることで、いろんな問題が同時に起きても、慌てず騒がず、必要な情報を収集し、重要・深刻なものから順次解決していくことができる

 

ゼロ秒思考をつくるメモの書き方

タイトルはなんでも良い。頭に浮かんだものを躊躇せずに書くだけ。

本文の書き方

  1. 1行を長めに書く(オススメは20〜30字)
  2. 頑張って4〜6行書く
  3. 書く順番は気にしない
  4. メモのフォーマットは必ず守る

メモ用紙は、A4用紙の裏紙がベスト。そして、毎日10ページ書く。

最後に書き方で大事なのは、1ページ1分で思いついた瞬間に書くこと。さっと書き終えて、次のことにいくことで頭が整理される。モヤモヤを言語化する練習になるし、正先生も上がる。

以下がメモの例である。

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メモを使いつくす

メモを深掘りするとさらに効果的

1ページに書いた4〜6行それぞれをタイトルとして、さらに4〜6ページのメモを書くと、さらに考えが深まり、整理される。1つのタイトルを深掘りすると、あっと言う間に難しい問題が小分けにされ、分解して整理でき、同時に全体像が頭に入るという大きなマリっとが期待できる。

 

メモから企画書をまとめる方法

  1. 思いついたアイデアを片っ端から書き殴る
  2. カルタ取りのように並べてみる
  3. 新しいアイデアが出てきたら、追加する、整理する
  4. 全体のバランスをとる
  5. メモを見ながらパワーポイントで書き上げる
  6. 企画書を数日間熟成させ、きめ細かな修正でレベルアップ

 

感想

今まで読んできた「〇〇思考」と言う本(例:仮説思考、論点思考)は、人間の思考の整理をしてくれるものが多かったが、今回の「ゼロ秒思考」はソリューション、いわゆる行うべき実践法よりで、個人的には予想していた内容と違ってびっくりだった。

 

正直なところ、僕には、手書きによるメモの習慣は皆無に近く、大学の授業ではエバーノートもしくは、配布されたレジュメのpdfファイルに気づきを書き込むくらい。

さらに、著者の赤羽さんは、思いついた時にすぐ言語化させるために常に紙とペンを持ち歩かれているそうだが、それも僕には少しはハードルが高い。僕は外出時、基本的に手ぶらで、右ポッケにアイフォン、左ポッケにお札とクレジットカード。財布もかさばるので、マネークリップで挟んでいるほど。要するに、紙とペン持つのは無理とw

 

でも、「メモを書く」本質的な理由は、自分の思いを即座にアウトプットし、正確に自分を認識し、頭を整理していくことだと思う。この行為による生産性が上がる理由には、僕は納得したので、それは行うべきだと思った。なので、僕は、スマホのメモ帳にパッと思ったことを言語化するようにする。

赤羽さん曰く、紙に手書きでなければいけないらしいが、そこは許してください。。

「会社の老化は止められない」細谷功

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著者:細谷功

ビジネスコンサルタント。1964年、神奈川県に生まれる。東京大学工学部を卒業後、東芝を経てコンサルティングの世界へ。アーンスト&ヤング、キャップジェミニなどの米仏日系コンサルティング会社を経て、2009年よりクニエのマネージングディレクターとなる。2012年より同社コンサルティングフェロー。専門領域は、製品開発、営業、マーケティング領域を中心とした戦略策定や業務・IT改革に関するコンサルティング

 

 

会社という名の不可逆プロセス

会社の営みは「老化との戦い」である

会社は「大企業病」「官僚主義」になると、後戻りができない。会社の老化は不可逆プロセスとして進行して行く。

 

会社にも「子供」「大人」「老人」がある

会社とは「同じ価値観で動いている閉じた一つの系」である。スタートアップ企業が「赤ん坊」に相当し、伝統的巨大企業が「老人」と言える。ベンチャー企業も、未熟であると同時に、将来性をも併せ持つ「赤ん坊」である。

 

会社は暗黙のうちに「不老不死」を信じている

老化が進めば、必ず死ぬという自然の摂理は、会社にも当てはまる。「老化プロセス」は、「成長プロセス」からつながるプロセスだから、会社で起こっている老化には気づきにくい。

 

会社にはいくつもの不可逆プロセスがある

不可逆とは、時間の非対称性である。お盆の水は一度溢れると、元には戻らないのが良い例。組織の中には、そのような「不可逆プロセス」がいたるところに存在し、それらの組み合わせで会社全体が不可逆プロセスとなり、老化をもたらす。

 

エントロピー増大の法則」は会社にも当てはまる

時間に対する不可逆性を表現しているのが、熱力学の第二法則「エントロピー増大の法則*1」。この法則は、組織論において、組織が一方通行で非効率になっていくことに対して比喩的に用いられる。

 

「人間」の心理も不可逆である

要するに、人間には、ある方向へ簡単に変化することはあっても、自然には逆方向には戻らないという性質がある。「習慣」はその一つであり、人間は一度得たものを(無ければないでなんともないのに)失うことを恐れてしまう。

 

老化した会社には「思考停止」現象が頻発する

「思考停止」を「上位概念で考えられなくなること」と定義する。噛み砕いて説明すると、思考が自分中心になり、目に見えて形に現れている具体的な者のみに目を奪われること。「思考停止」をした社員は、非効率な定例会議の増加、顧客サービスよりも自社組織の優先などを引き起こす。

 

老化した会社の「止められない」症候群

細分化の流れは止められない

組織における細分化は、組織の分業化と、階層の多層化に分けられる。どちらの増殖も不可逆的に進んでいく。その老化の行き着く先は、「大企業病」である。

 

コミュニケーションコストの増加は止められない

組織の細分化が進むにつれて、コミュニケーション機会は指数関数的に増えていく。組織が大きくなると、「規模の経済」が享受できるが、その分コミュニケーションコストがかかる。産業のサービス化・IT化・アプリ化といった動きは、規模の経済が聞きにくい構造へのシフトであり、「規模の不経済」は、これまで以上に問題となる。

 

性善説から性悪説への流れの変化は止められない

問題が起きるごとに会社内の規則が増加する。これは、「従業員を信用します」というスタンスから「信用しません」への不可逆プロセスの始まりである。規則の増加により、社員は「成功の最大化」でなく「失敗の最小化」という行動パターンへ変わっていく。

 

老化を加速させる大企業のジレンマ

評価指標を多様化すれば人材が凡庸化する

重要なのは評価指標の運用の仕方である。多様な評価指標+加点主義は人材の多様化を、多様な評価指標+減点主義は人材の凡庸化を意味する。

 

M&Aは老化に拍車をかける

老化度の進行具合「若」「老」で合併のパターンは3つに分けられる。

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混ぜることで「劣化」は確実に進行する。この不可逆プロセスは組織にも当てはまっている。

 

会社の老化がイノベーターを殺す

多くはアンチイノベーターである

従業員は二つの人材に分けられる。

  1. 革新的な業務を行う「イノベーション人材」
  2. 確立された業務を行う「オペレーション人材」

会社が成長期を過ぎると、オペレーション人材が増え過ぎることで会社の老化へとつながる。

 

老化すれば社内政治家が増える

イノベーターが仕事をするモチベーションは、内発的なもの(世の中に役に立つこと、自分の好きなこと、面白いこと)であるのに対し、アンチイノベーターは外発的なもの(ノルマの達成、昇進、金銭的報酬)である。「金と数字」重視は、社内政治家を増幅させる。減点法による意思決定が重視される会社では、彼らは高く評価される。

 

思考回路は決して交わることがない

思考回路が異なる理由は、アンチイノベーターは、「かたいもの」だけを見るが、イノベーターは「やわらかいもの」も含めて考えている。

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何がパラダイムシフトを拒むのか

会社はなぜか老化と世代交代を前提としていない

会社の事業計画で「寿命」が考慮されている話は聞いたことがない。人間の成長期には「体重が増えること」が成長の人等の指標であるが、ある段階からは「一定以上の体重増加は健康に悪い」と意識の転換を図る。しかし、会社の場合はいつまでも事業の成長を求められている。

 

負債化した「常識」が会社の変革を妨げる

「常識」を「一つの時代を生き抜くために必要な基本的な知識と考え方」と定義する。

「常識人」となった後、二つに路線が別れる。

  1. 超常識人
    • 常識を身につけて活用した後に次の時代に向けて過去の経験や知識を再構築することで、前の常識を脱することができている
    • 次世代の「サポーター」
  2. 過常識人
    • 積み重ねた知識や経験が固まって、他に転用が効かなくなってしまっている
    • 次世代の「抵抗勢力

 

親会社の子離れ、子会社の親離れが世代交代を実現する

親が子に望むことは、早く独り立ちすることであるが、会社の世界では「ダメな親子関係」を体現している。子会社は親会社から与えられた仕事だけやっていくことに何も疑問を感じていない。

本来子会社には優秀なイノベーターを配置すべきである。彼らに別の環境で活躍できるような子会社の場を提供し、いずれは親離れさせるというのが親会社である。

 

組織の宿命をどう乗り越えるのか

無駄な抵抗はやめて運命を受け入れる

アンチエイジングはできても、根本から若返ることは不可能である。無駄な抵抗はせず、うまく世代交代を図ることで老化の弊害を最小限に抑えることをすべき。

 

不可逆プロセスを遅らせる方法をとる

「方向性の統一」により、老化の進行を遅らせることができる。その手段として、明確な戦略を描く・行動指針の明確化と浸透が挙げられる。

「イノベーター」と「アンチイノベーター」との適性を見極めた上で適切に「切り分ける」ことも有効である。砂糖は砂糖、塩は塩で使われて、初めて個性が生かされる。

 

感想

この本の著者、細谷功さん。幼稚園の時に死んだじいちゃんと名前が一緒なだけに、真面目な話を1度もすることがなかったから、あたかもじいちゃんの考えを聞いているかのように、細谷さんの本を読んでしまう。(悲しい感想の始まりですいませんw)

 

本の中で、一つ心に響いたフレーズがあった。

勝負事における万能の必勝法はないが、絶対負けない方法がある。それは勝負をしないこと。

 

かっこいい。。。自分は勝負せずに負けないという安定を選択してるくせに、果敢に勝負して失敗してる人を心の中で蔑んでみる感情を持ったことがないかと心に問いかけてしまいました。。この本はそんな自分を見つめ直す機会をくれた良書だった。

ということで、僕も勝負することにした。とりあえず、毎日コロコロを50回しようと思います。コロコロが何なのかは動画を参照下さい。(動画では立ってコロコロかつ失敗してますけど、座ってコロコロ50回で勘弁して下さい)