5分で読めるブックレポート

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「社会人」「IT」「マーケティング」における基礎知識の本を3日に1冊要約していきます。

「正しい「値決め」の教科書」中村穂

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著者:中村穂

1940年生まれ。関西大学商学部卒業後、総合紳士用品卸に入社。1965年に独立し、以来、松下電工(現在、「パナソニック エコソリューションズ創研」に移行)、武田薬品市田大関酒造などの社員教育、傘下得意先のコンサルティングマーケティング指導にあたってきた。現在、有限会社「創」代表取締役。とくに松下電工(パナソニック)での、工事店、小売店・代理店指導歴は40年以上に及んだ。

 

この本には、たくわん製造会社の新人社員が各部署にヒアリングしながら、新商品の価格設定を行っていく話が書かれている。その話の中で価格設定の仕組みについて学べるストーリー仕立ての本になっている。そこで、今回はストーリーに沿ってではなく、要点である価格設定の手順に沿って目次を作った。

 

  

①価格設定の目的を決める

値決めにはたくさんの要素が絡むが、一番重要なものは、会社の方針に沿った価格であるかどうかである。

価格設定の目的例5つ

  1. 生き残り
    • とにかくコストを上回る価格で利益を上げる
  2. 最大経常利益
    • 経常利益が最大になる価格を探る
  3. 最大市場シェア
    • 市場浸透価格設定とも呼ばれる
    • 最低価格で早期に市場のシェアを押さえる
  4. 最大上澄み吸収
    • 上澄み吸収価格設定とも呼ばれる
    • 最初から高い価格で利益を確保する
  5. 品質のリーダーを目指す
    • 高い品質で高い価格を付ける

 

②価格と需要の関係を調べる

値決めをする場合、「価格感受性」と「価格弾力性」が重要である。

 

価格感受性

「 価格感受性」=「購買者がその商品の値段をどれだけ気にするか」

価格感受性の強い商品

  • 値段の高い商品
  • 頻繁に使う商品

価格感受性の弱い商品

  • 代替品がない商品
  • ブランド商品
  • 保存できない商品 ex)誕生日のケーキ

 

価格弾力性

「価格弾力性」=「需要が価格の変化に対して、どれだけ敏感に反応するか」

需要が弾力的であればあるほど、価格の引き下げを考える必要がある。

価格弾力性の低い商品の特徴

  • 代替商品や競合商品が少ない
  • 購入頻度が低く、価格の変化に気づきにくい
  • お気に入りのブランドで、購買習慣を変えにくい
  • 材料の値上がりなど、価格の変化も仕方ないと思える

 

③原価とコストを調べる

コスト = 原価 ではない。

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経理として、「コスト」に明確な定義はない。経営者や株主は経常利益を気にするので、売上げのうち経常利益以外をコストと一般的に使う。

 

④競合他社の価格を調べる

他社製品と比較して、自社製品が独自の価値を持っている場合、それによるお客様の価値の度合いを調べ、そのぶんを他社の価格に上乗せして考えていい。

 上限価格と下限価格の範囲で、商品の価格を決める。

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⑤価格設定の方法を決める

価格設定の5つの方法

  1. マークアップ価格設定法
  2. ターゲット・リターン価格設定法
    • 投資収益率(ROI)を使って、目標とする利益を計算する方法
    • ターゲット・リターン価格 = 製品1個あたりコスト + ( 期待収益率 × 投資額 ) / 販売数量
  3. 知覚価値価格設定法
    • 「知覚価値」=「購買者がその商品に対して抱いている総合的な価値」
    • 多くの人の知覚価値を調べて、それを基準に価格を設定する方法
    • 設定した価格がコストより低い場合は、コスト削減や商品の見直しを行いコストを下げる
  4. バリュー価格設定法
    • 高い品質の商品にかなり低い価格を付ける方法
    • 単なる安売りではなく、品質を犠牲にせず安くする
    • メーカーでは材料の仕入れから流通まで、小売では仕入れ価格から販売現場の経費まで、全プロセスで抜本的な改革を行う
  5. 現行レート価格設定法
    • 競合他社の価格に基づいて価格を設定する方法
    • 他社との差別化が難しい or コストが計算できない or 需要の予測が難しい商品などに使われる
  6. オークション価格設定法
    • オークション方式で購買者によって価格を決定していく方法
    • ネットオークションでおなじみ

⑥価格を決める

会社の方針を基に、①〜⑤の手順で価格を決定する。

 

価格適合

「価格適合」=「一旦価格を決めた後に、いろいろな理由で価格を変えること」※正しくは、さまざまな条件に適合する価格を設定すること

価格適合の方法

  1. 地理的価格設定
    • 高い輸送コストを賄うために、高い価格を設定する
    • ex)山小屋での缶飲料
  2. 価格割引き
    • 現金割引き
      • 現金払いのお客様の価格を割り引く
    • 数量割引き
      • 大量購入のお客様の価格を割り引く
    • 季節割引き
      • オフシーズンのお客様の価格を割り引く
  3. リベート
    • 「売上割戻金」「販売奨励金」「報奨金」とも呼ばれる
    • 取引高に応じて、利幅の一部を流通業社に戻す働きがある
    • 購買者でいう、キャッシュバックと同じ意味
  4. ロスリーダー価格設定
    • 採算度外視の価格の目玉商品を出すことで、他商品の先頭に立って購買者を集めるために行う
    • 目玉商品の赤字以上に、全体の販売量が増えれば利益になる
  5. 差別型価格設定
    • 購買者、場所、時間の違いで価格を変える方法
    • ex)映画のチケット、搭乗日より早い時期での飛行機のチケット
  6. 製品ミックスの価格設定
    • 製品をセットで販売し、利益を最大化させる方法
    • メーカーが自社製品を組み合わせる場合だけでなく、販売の段階で別メーカーの製品と組み合わせる場合もある

 

感想

もし自分が何かサービス作った時ってどう価格付けるとかな?って思ってこの本読んでみました。結論、この本読んだから、正しい価格設定がもうできるとは断言できない。。

だけど、価格を考える時に注意すべき観点はわかったかなと個人的に考えて、それは、、、3Cです(あるあるな答えw)。この本に沿って説明すると

  • Company(原価とコストはどのくらいか)
  • Customer(価格感受性や価格弾力性はどのくらいか)
  • Competiter(競合の価格はどのくらいか)

 

ところで、3Cってめちゃ使うけど、誰が考えたんやろーと思って、永井のリサーチ力をフル活用したら(ググったら)、1件ヒットしました。ほんとに。

これがその結果です。

え。この人やったと?しかも日本人?ってなったけど、事実確認が難しかったので、誰か真実を知ってたら教えてください!!