5分で読めるブックレポート

5分で読めるブックレポート

「思考法」「IT」「事業開発」における基礎知識の本を3日に1冊要約して感想をのせていきます。

「ジョブ理論」クレイトン・M・クリステンセン

f:id:shintoiimasu:20171018090303j:plain

 

著者:クレイトン・M・クリステンセン

ハーバード・ビジネス・スクールのキム・B・クラーク記念講座教授。9冊の書籍を執筆し、ハーバード・ビジネス・レビュー誌の年間最優秀記事に贈られるマッキンゼー賞を5回受賞。イノベーションに特化した経営コンサルタント会社イノサイトを含む、4つの会社の共同創業者でもある。「最も影響力のある経営思想家トップ50」(Thinkers50、隔年選出)の2011年と2013年の1位に選出。

 

 

 ジョブ理論の概要

ミルクシェイクのジレンマ

ジョブ理論の中核は、顧客がなぜ特定のプロダクト/サービスを生活の中に引き入れるのか、その理由を説明することである。顧客がプロダクト/サービスを引き入れるのは、彼らにとって重要なジョブが発生し、まだ満たされないときに、それを解決する。このなぜを理解するかどうかが、あるイノベーションは成功し、別のイノベーションはそうでないのかの分岐点となる。

 

プロダクトではなく、プログレ

ジョブの定義は、「ある特定の状況で顧客が成し遂げたい進歩」である。顧客のジョブを完全に理解するには、ある特定の状況で顧客が成し遂げようとしている進歩を、機能的、社会的、感情的側面も含めて理解し、さらに顧客が引き換えにしてもいいと考えているものを理解しなければならない。

埋もれているジョブ

自社製品を雇用して顧客が片付けようとしている本当のジョブを理解していない企業は、「ひとつですべてを満足させる」万能の解決策に惹かれがちで、結局誰も満足させることができない。ジョブのレンズを通して顧客を見ると、競うべき本当の相手が見えてくる。思いもしなかった他分野の商品がライバルとなることが多い。

 

ジョブ理論の奥行きと可能性

ジョブ・ハンティング

ジョブの理解を深める方法として、ジョブ・ハンティングの戦略を寝ることも有益であるが、その際に最も重要なことは、どの技法を使うのではなく、どういう質問をするのか、そして答えとして得られた情報をどうつなぎ合わせるかにある。ほとんどの企業は、既存顧客の理解を深めようと大掛かりな市場調査を行うが、ジョブについての重要な知見は、あなたのプロダクトも他社のプロダクトも買っていない無消費者を調査することで得られることが多い。

 

顧客が言わないことを聞き取る

顧客が新しいプロダクトを雇用する前に、それと引き換えに何を解雇する必要があるかを理解することを、企業は十分に考察していない。何かの雇用の裏では常に何かが解雇される。顧客の状況や、悪戦苦闘の時間、不完全な体験、それらに伴うストレスを詳細に記述した、一種のストーリーボードを描くことによって、ジョブの理解を深めることができる。

 

レジュメを書く

顧客のジョブを充分に理解したら、次のステップはそれを完璧に片付ける解決策を生み出すことである。ジョブの解決sかうは、中核のプロダクト/サービスだけで成り立つ訳ではない。顧客があなたの解決策を雇用し、他社の解決策を解雇する際に直面するであろう障害物を乗り越えられるように、購入及び使用に伴う体験を慎重にデザインしておかなければならない。

 

「片付けるべきジョブ」の組織

ジョブ中心の統合

顧客のジョブを中心にプロセスを統合することには価値があるものの、ほとんどの企業の場合、効率を上げることや、特定の機能を使って狭い範囲の成果を達成することを目的としている。ジョブを中心にしたプロセスの開発と統合を推進するうえで強力なタコとなるのは、顧客のジョブを解決することに沿った新しい尺度に基づき、成功を測ることである。

 

ジョブから目を離さない

顧客のジョブへのフォーカスを逸らそうとする要因で最も影響力が大きいのは、マネージャーがデータの3つの誤謬に陥ることである。

  1. 能動的データと受動的データの誤謬
    • 前者はジョブの奥深い複雑さを特色づけるデータ、後者は業務に関係したデータ
    • 受動的データを重要視し続ける代わりに、受動的データを生成し始め、その見かけ上の客観性と精密さに誘惑されやすい
  2. 見かけ上の成長の誤謬
    • 企業が大きな投資を行うとき、プロダクトの数を増やしたり、解決するジョブの種類を広げたりするが、その見かけ上の成長は、中核のジョブを丁寧に解決していく状態とは正反対に位置する。
  3. 確証データの誤謬
    • 既存のビジネスモデルに合うようなデータをマネージャーが生成し始める

 

ジョブを中心とした組織

多くの企業が掲げる広範で抽象的なミッションとは異なり、企業の存在理由であるジョブを充分に考察し表明することには、人を鼓舞する力があり、同時に実用的でもある。

ジョブを明確に定義し、そこにフォーカスできる組織は、4つの恩恵を受ける。

  1. 意思決定の分散化
  2. 資源の最適化
  3. 意欲の向上
  4. 適切な測定能力

 

ジョブ理論のこれから

ジョブ理論とともにイノベーションの仕組み、すなわちイノベーションが成功する本当の理由がわかれば、あなたの努力を運任せにする必要はなくなる。「顧客が雇用したがる」とあらかじめ予測できるプロダクト/サービスに穴tなお時間とエネルギーと資源を注ぎ込むのである。

 

感想

多分、起業とかビジネス作ることに興味ある人なら、1回は聞いたことあるであろう「イノベーションのジレンマ」という本を書いた著者の本でした。僕は聞いたことあるだけで、呼んだことはないです。「破壊的イノベーション」って言葉をつくった人とも知りませんでした笑

自分がゼロから何かプロダクトをつくった経験がないから、自分のことに照らし合わせたマシな感想は今回言えません。。でも、今、年内には作ろうと思っているwebサービスがあって、その作り込みにはすごく役立つと思う。そう考えながら並行して読み進めてました。

最後に、イノベーションとか興味ある人には、ほんとオススメだと思います。「ビジネスしたことないくせに、ビジネス書ばっか読んで、、まずは働け」って言われることも度々あるけれど、背伸びして本読んでもいいと思うし、読みたい本を読むのが一番タメになるし。この本は背伸びして、自分が今からビジネスつくるつもりで読むと内容に集中して読めると思います!!!