「入社1年目の教科書」岩瀬大輔
著者:岩瀬大輔
東京大学法学部卒業。大学在学中に司法試験に合格。その後、ボストン・コンサルティング・グループ、リップルウッド・ホールディ ングスを経て、ハーバード経営大学院に留学。卒業時に、日本人では4人目となり、上位5%に入る成績最優秀称号(ベイカー・スカラー)を受ける。帰国後、 ライフネット生命保険設立に参画。現在、代表取締役副社長。
成長を加速させる3つの原則
原則① 頼まれたことは、必ずやりきる
新人のうちは優秀さよりも頼まれたことを実行できるかが評価される。さらに、自主的に仕事を行うことで、周りからの信頼を得ることができ、結果として自分に次の仕事が回ってくる。
原則② 50点で構わないから早く出せ
提出をゴールと考えるのではなく、最初のフィードバックの機会と考える。成長への近道は、得た経験を可能な限り短いサイクルで回し、多くの経験値のストックを増やせるかが鍵となる。
原則③ つまらない仕事はない
どんなに単純な作業であっても、その作業に自分なりの付加価値をつける。イチロー選手も毎日素振りをしている。
50つの具体的な仕事のやり方
- 何があっても遅刻はするな
- 社会人として当たり前のことをできる人物かがわかる
- 新人時代の印象でその後のキャリアが決まる
- メールは24時間以内に返信せよ
- 対応が早いだけで2割増の評価が得られる
- 「何のために」で世界が変わる
- どんな単縦作業にも必ず背景があり、大きな目的に沿って動いている
- 新人は「何のためですか?」と聞く権利を持っている
- 単純作業こそ「仕組み化」「ゲーム化」
- 仕事を面白くする一つの方法
- 「仕組み化」を行うと、次に依頼される仕事は、単調なものではなくなる
- カバン持ちはチャンスの宝庫
- 一流の経営者が持つ視点やビジネスマナー、立ち振る舞いを学べる
- 仕事の効率は「最後の5分」で決まる
- 議論後に「合意したことをまとめ、書き出し、確認する」これで仕事の方向を誤るリスクから解放される
- 予習・本番・復習は3対3対3
- 会議のルールとして、予習・本番・復習は同じ比率で重要
- 質問はメモを見せながら
- 質問ができたら、まずは自分で調べる
- 準備をした上で質問していると印象付け、確実に相手に内容を伝えることができる
- 仕事は復習がすべて
- 覚えたこと、学んだことをスキルとして定着させるために復習を行う
- 頼まれなくても議事録を書け
- 会議の議事録の作成は自分の仕事と考える
- 議事録に対して、上司や先輩から様々な指摘が飛んでくるが、それは財産と捉える。
- 会議では新人でも必ず発言せよ
- 会議に出席したら、何らかの形で貢献するのが社会のルールである
- 新人ならではの貢献方法は「新鮮な目線」「現場の感覚を伝えること」
- アポ取りから始めよ
- 自分がコントロールできない部分があれば、作業にとりりかかる前にそこを埋めることを考える
- 朝のあいさつはハキハキと
- 元気良く大きなあいさつは最高の自己紹介になる
- 「早く帰ります」宣言する
- 仕事は、予測可能性がすべてである
- 早く帰る場合は、どこかでその埋め合わせをする
- 仕事は根回し
- 根回しとは、論点をより深く掘り下げるために欠かせない、かつ全体の意思決定を短縮する作業である
- 根回し=「事前準備」「予習」
- 仕事は盗んで、真似るもの
- 仕事は真似ること、盗むことでしか身につかない
- 情報は原典に当たれ
- 見せ方によって情報は姿を変える
- 最も効率的な情報収集は、過去に情報収集した人のリストを使うこと
- 仕事は総力戦
- ビジネスはたった一人で成し遂げるものではない
- 50点の成果を早く提出し、上司や先輩を含むほかのリソースを総動員して、一刻も早く100点に仕上げるべき
- コミュニケーションは、メール「and」電話
- 直接話すこと、会うことは、最も有効なコミュニケーション手段
- 重要なことを確実に伝えられる手段は何かを意識する
- 本を速読するな
- 読書は、筆者との対話である
- 1冊を慌てずじっくりと読み、その中から大きな学びを一つ得られればいい
- ファイリングしない。ブクマもしない
- どこにあるかわかっている情報は、収集する必要はない
- 情報は集めることが目的ではなく、使わなければ意味がない
- まずは英語を「読める」ようになれ
- 世界中に存在する情報のうち、日本語と英語の情報量の比は1対100
- 強引にでも英語を使う場面を作ることが効果的な学習方法
- 目の前だけでなく、全体像を見て、つなげよ
- 企業にとって良い社員とは、企業価値を高めてくれる人材
- 全社的な目的に、自分の仕事が貢献できることを考えながら行動すべき
- 世界史ではなく、塩の歴史を勉強せよ
- 塩の歴史を深く掘り下げて学ぶことで、金融史、経済史、貿易史まで学ぶことができる
- 焦点を絞った学びの中から、役に立つインプットを得ていく
- 社会人の勉強は、アウトプットがゴール
- ビジネスパーソンの勉強は、必ずアウトプットに結びつけるべき
- 脳に負担をかけよ
- 脳に負荷をかけ、自ら考え抜くことができれば、より早く成長することができる
- 自分にとって都合のいい先生を探せ
- お金をかけてセミナーに行っても、人間はそう簡単に変われない
- 勉強を続けるためには、自分にとって心地よい先生を見つけることが全て。
- ペースメーカーとして、資格試験を申し込む
- ピア・プレッシャーを受けるために、自分よりも優秀な人と組む必要がある
- 資格試験を申し込む意味は、勉強に対するペースメーカーを得るため
- 新聞は2紙以上、紙で読め
- 新聞によって、自分が興味のない情報も目に入ってくる
- 2種類の新聞を読むだけで、全く違った日本が見えてくる
- 仕事に関係ない人とランチせよ
- 社外の人、可能であれば社長を誘う
- いろんな人からの話は、仕事の幅を広げる
- スーツは「フィット感」で選べ
- スーツ選びは値段ではなく、寸法
- 「あえて言わせてください」で意見を言え
- 意見を言う若者は、議論に貢献しようとする仲間として重宝され、チャンスが巡ってくる
- 敬語は外国語のつもりで覚えよ
- 敬語も英語と同じで、勉強した分だけ効果が表れる
- 相手との距離感を誤るな
- 年齢が自分より上の人には、無条件で敬意を払うようにする
- 仲良くなっても距離感は少し遠目にしておいた方が無難
- 目上の人を尊敬せよ
- 人の悪いところを見るのではなく、良いところを発見して、その部分を尊敬する
- 感動は、ためらわずに伝える
- 人間は、いくつになっても認められたいもの
- 勉強になった部分、感動した部分、初めて知った部分を具体的に伝える
- 上司にも心を込めてフィードバックせよ
- 上司にフィードバックを送るという行為は上司にとって本来良いこと
- うやむやにすることなく指摘する人の方が信頼される
- ミスをしたら、再発防止の仕組みを考えよ
- 叱られることは、あなたの人間性や能力を否定しているわけではなく、仕事上のある行為が間違っているということを指摘されただけのこと
- ミスの原因は、個人ではなく、仕組みの問題がある
- 叱られたら意味を見出せ
- 理不尽な叱責にも、全てのことに意味があると前向きに捉える
- 「この出来事は自分に何を教えようとしているのか」と考える
- 幹事とは、特権を得ること
- 幹事の副産物として、周囲からの信頼を勝ち得れる。上司から信用される、段取り力が上がる。
- 宴会芸は死ぬ気でやれ
- 宴会芸を死ぬ気でやる人は、周囲からの評価も高くなる
- 休息を取ることも「仕事」だ
- 試合で最高のパフォーマンスを発揮するために体調を整えることも大事な仕事の一つ
- 自分の体調を客観視する努力をする
- ビジネスマンはアスリート
- 朝ごはんを食べることだけでも徹底すべき
- 毎朝最高のコンディションで職場に向かうようにする
- 苦手な人には「惚れ力」を発揮
- 相手のどこかに良いところを探して、そこに惚れる力が「惚れ力」
- 嫌いな部分、苦手な部分は、単なる特徴と捉える
- ベース配分を把握せよ
- ペース配分を考える際に、自分の最大限の力を発揮できる状態を知ることが重要
- 最高のパフォーマンスの発揮のためには積極的休養も必要
- 同期とはつき合うな
- 人は、人と比べている限り、前年ながら幸せにはなれない
- 視線が外へ向かなくなってくるのは困る
- 悩みは関係ない人に相談
- 周囲を見渡して意外な人に相談することで新たな視点からのアドバイスがもらえる
- 社内の人と飲みに行くな
- 社内の人とは、飲まなくても仲良くなれて、じっくり話もできる
- 何はともあれ貯蓄せよ
- 貯蓄をすることで資産運用をすると言う発想を持つ
- お金のリテラシーを持つきっかけとなる
- 小さな出費は年額に換算してみる
- 例えば、コンビニでの買い物などを年額に換算することを習慣づける
感想
読んで思ったことは、50こ全部当たり前だと思った。この当たり前のことをいかに日常でしれーっと普通にできるかが大事だと思った。
「50点の成果を早く提出し、上司や先輩を含むほかのリソースを総動員して、一刻も早く100点に仕上げるべき」という考えは、仕事だけに限らず組織の中で行動する場合は常に意識すべきと、自分の実体験からも正しい心がけだと思った。
そして、僕は朝ごはん食べない派なので、明日から朝ごはん食べます。スムージーにします。