「人生の主導権を取り戻す「早起き」の技術」古川武士
著:古川武士
習慣化コンサルティング株式会社代表取締役。関西大学卒業後、日立製作所などを経て2006年に独立。日本で唯一の「習慣化」をテーマにしたコンサルティング会社を設立。オリジナルの習慣化理論・技術を開発し、個人と法人にコンサルティングや研修を提供している。近年は「朝型&高密度化コンサルティング」を通じて朝型勤務で高い生産性を目指す企業を支援している
悪循環の夜型、好循環の朝型
夜型は多残業の悪循環に陥る。それには3つの原因がある。
- 夜型寝不足によりエネルギーが低い
- 無計画で行き当たりばったりの仕事をする
- 緊急な仕事から始めて、本当に重要な仕事を最後にする
早起きの最大のメリットは、自信が持てるようになること。朝方の好循環の生活を持って、余裕を持ち、自分の時間がしっかり取れている生活を1ヶ月、1年、3年と続けると、他人の評価に左右されない、強い自信につながる。
睡眠というのは、脳が休んでいるのではなく、情報を遮断した状態で自分の経験を整理している状態。よって、朝起きた時は、脳の中も情報がきちんと整理されていて、新しい情報を入れたり、クリエイティブなことをする状態が整っている。
なぜ、早起きは続かないのか?
早起きは習慣化の中で最も難易度が高い。なぜならば、仕事の習慣、家族との時間など、いろんな習慣が複雑に絡み合っているから。早起きは単体ではなく、生活習慣全体で考える必要がある。
早起きが失敗する8つの例
- 一気に5時起きにシフトする
- 起きる時間だけを目標にする
- 睡眠時間を削る
- 生活習慣の全体を一気に良くしようとする
- 突発的・イレギュラーの予定に振り回される
- 早起きへの明確な理由がない
- 手放すものが確定していない
- 早起き + α を同時にやろうとする
根性や意志力に頼らない「起きる技術」
原理原則は「早く寝れば、早く起きられる」。
早起きの技術・基本5原則
- 起きる時間ではなく寝る時間に集中する
- 睡眠負債が発生しないような十分な睡眠をとる
- 一度に一つの習慣を貫く
- センターピンを知る
- 「センターピン」=「寝る時間の決定のキーとなる行動やルール」
- 挫折に導く要因を想定する
睡眠を促す7つの行為
- スマホの電源をオフにし、カバンに入れる
- 静かな自然音やジャズなどの音楽を聴く
- 暗い部屋にする
- 寝る前の儀式をつくる ex )ヨガ
- 寝る2時間前に38度以上の風呂に入る
- 寝る3時間前には食事を済ませておく
- 夕涼みをする
理想の生活習慣に変わる5つのステップ
早起きの究極の目的は「充実した毎日」を送ること。「今日とても楽しい」という満足感と、将来の自分への期待感を合わせて、「充実している」呼べる。
①理想の生活習慣を描く
時間ごとに区切ったタイムスケジュールを紙・エクセルで作成する。
理想の生活習慣を考えるための3つのポイント
- 現状を一旦脇に置いて理想を描く
- 緊急ではないが、重要なことから埋める
- 充実感を得られるかを検証する
②現状の生活習慣を把握する
目的は理想との比較なので、あまり細かい部分にこだわらず、平均的な平日の生活リズムを書く。
③ギャップを明確にする
理想と現実のギャップから、センターピン、ボトルネックを改めて明確にする。
「ボトルネック」=「悪循環に引き戻す要因」
④例外パターンを作る
例外パターンを事前に把握しておけば、柔軟性を持たせることができる。
例外パターン設定での基本方針
- 例外パターンを3日以上連続で続けない
- 最初の3週間は睡眠時間の確保を優先する
- 4週間目を過ぎたら起床時間を優先的に守る
- 多様守れなくても自分を責めない
- センターピンだけは徹底して守る
⑤ベビーステップで始める
人間の脳にとって、変化とは脅威となる。脳は、安定・安全を維持するために、無意識的に変化を排除して「いつも通り」を維持する。よって、徐々にスタートしないと、成功率は下がる。
習慣化までの理想の3ヶ月
短時間で仕事を終わらせる高密度仕事術
1日24時間と決まった時間の中で、未来への投資時間を確保するためには、働く時間の生産性を上げ、短時間に凝縮する必要がある。一般的にはこれを「時短」というが、「高密度化」と提唱する。「高密度化」とは、単位時間あたりの生産性を極限まで高める仕事のやり方。
高密度仕事術の目的は、自分で決めた時間の枠で最大の成果を出すことであり、その密度を高める活動には終わりがない。
高密度仕事術を実現させる3つの原則
- 帰る時間を徹底して死守する
- 超集中できるエネルギーを充電する
- 完璧主義をやめ、最善主義で考える
計画を立てることより振り返りを重視することが大事である。毎日、時間簿をつけて自分の状態を可視化し、問題を明確にし、明日への対策を考える。
感想
脳科学では、目覚めてから2時間を「黄金時間」と言われていると書いてあって、それは自分の体験談からも納得した。自分が休学中、フィリピンの語学学校に通っていた時、このままじゃ自分の英語力が以前立てた目標までに届かないかなと悩んでいる時期があった。そして、ある日、ぐっすり寝た翌朝目覚めたベットの中で、「学校を変えよう!」と思いついて、通っている学校より厳しい学校(平日外出禁止)に転校することを決めたことがあった。
一見、ただの思いつきに聞こえるけど、この本に書いてある通り、起きている時の情報が寝ている時に整理され、決断ができたんだと思う。(たぶん。。)けど、結果としては、目標だったTOEFL ibt 86点を取ることができた。
朝の大切さは「入社1年目の教科書」にも書いてあったから、僕も早起き続けようと思います。
リンク貼ったので、読んでみてください(PV数ください)。